ロータリーエンコーダには大きく分けて、出力するパルスの種類の違いにより
- インクリメンタルエンコーダ
- アブソリュートエンコーダ
の2種類があります。
また、今回は回転用のロータリーエンコーダについて解説していますが、直線的な移動量を制御するための、リニアエンコーダというのもあります。
身近なロータリーエンコーダとしてはマウスのホイール部分もロータリーエンコーダの一種です。
インクリメンタルエンコーダ
特徴
エンコーダの軸が1回転するごとにエンコーダ分解能分のパルスが出力されます。 |
※上図は模式図です。実際のエンコーダではAB相用のスリットは共通のスリットを用いて、パルスの90°位相をずらした位置に受光センサが配置されます。
エンコーダの回転方向
エンコーダを軸側から見て、時計回りをCW(Clock Wise)、反時計回りをCCW(Counter Clock Wise)と言います。
AB相、ABZ相のエンコーダであれば、エンコーダの回転方向を認識する事ができます。
逆にA相のみのエンコーダだと、回転方向は認識できません。
エンコーダがCW方向に回転しているとき、B相のパルスはA相よりも1パルスの波長の1/4だけ遅れて出力されます。
これにより、A相立上り→B相立上り→A相立下り→B相立下り→A相立上り・・・という順番でパルスが出力されます。
エンコーダがCCW方向に回転しているとき、A相のパルスはB相よりも1パルスの波長の1/4だけ遅れて出力されます。これにより、B相立上り→A相立上り→B相立下り→A相立下り→B相立上り・・・という順番でパルスが出力されます。
このように、回転方向がCW方向、CCW方向と異なると、出力されるA相、B相のパルスの立上り、立下りの順番が異なることから、回転方向が判断できます。
Z相は1回転につき、1パルスだけ出力され、回転角度の基準(原点)や回転数のカウントに使用されます。
ただし、Z相の位置は見た目分かりづらい物が多く、Zの位置を調整するのは困難な場合が多いので、
Z相を原点復帰(イニシャライズ)用に使うことはまれで、別途、フォトセンサを付けるのが一般的です。
アブソリュートエンコーダ
特徴
エンコーダの回転角度に合わせて、回転角度を取得することができます。 |
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