判別分析法【discriminant analysis method】は大津の二値化とも言われ、分離度(separation metrics)
という値が最大となるしきい値を求め、自動的に二値化を行う手法です。
分離度はクラス間分散(between-class variance)とクラス内分散(within-class variance)
との比で求める事ができ、以下の様に求めます。
しきい値 t で二値化したとき、しきい値よりも輝度値が小さい側(黒クラス)の画素数をω1、
平均をm1、分散をσ1、輝度値が大きい側(白クラス)の画素数を画素数をω2、平均をm2、
分散をσ2、画像全体の画素数をωt、平均をmt、分散をσtとしたときクラス内分散σw2は
クラス間分散σb2は
としてあらわす事ができる。
ここで、全分散(total variance)σtは
としてあらわす事ができることから、求めるクラス間分散とクラス内分散との比である分離度は
となり、この分離度が最大となるしきい値 t を求めればよい。
ここで、全分散σtはしきい値に関係なく一定なので、クラス間分散σb2が最大となるしきい値を
求めればよい事が分かる。
さらにクラス間分散の式の分母もしきい値に関係なく一定なので、クラス間分散の分子
ω1 ω2 (m1 – m2)2
が最大となるしきい値 t を求めればよい。
結局、分散とか関係なく、黒、白それぞれの領域のヒストグラムから、画素数ωと輝度値の
平均値mから上記の値が最大となるしきい値 t をしらみつぶしに求めればいいので、以外と簡単...
【処理例】
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上記例のように、判別分析法はおおむね良好な結果を得る事ができます。
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