OpenCVの関数では入力画像(src)と出力画像(dst)に同じ値(src=dst)を指定しても処理してくれる
関数があり、このことをインプレースモードと言います。
例えば
cvErode(src, src);
cvErode(src, src);
cvDilate(src, src);
cvDilate(src, src);
と処理を行っても大丈夫な関数があります。
どの関数がインプレースモードに対応しているのかは、OpenCV.jp、他、リファレンスマニュアルを参照下さい。
普通に考えれば入力画像と出力画像に同じデータを用いる事はできない場合が多いかと思いますが、OpenCVの関数のソースコードを見てみると、入力画像(src)と出力画像(dst)の画像データのポインタが等しい場合は、関数内部で処理後の画像データを格納するためのメモリを確保し、画像処理後に処理後の画像データを入力画像にコピーして、メモリを解放する処理が行われています。
そのため、インプレースモードを使えば、ちょっとした処理の評価をするにはプログラムのコード量も減って簡単に処理ができるのですが、処理を何回も繰り返す場合には、入力画像と出力画像のデータを分けた方が高速に処理を行うことができる(余計なメモリの確保やコピー処理が行われない)ので、入力画像(src)と出力画像(dst)は別の値を指定した方が良いと思います。
また、cvSmoothのように同じ関数でも、引数によって処理を分けている場合、引数によってインプレースモードに対応、非対応な場合があるので、ご注意下さい。
例えばcvSmoothの場合、
平滑化の方法 smoothtype |
処理内容 | インプレースモード |
CV_BLUR_NO_SCALE | スケーリング無しの単純平滑化 | 対応 |
CV_BLUR | 単純平滑化 | 対応 |
CV_GAUSSIAN | ガウシアンフィルタ | 対応 |
CV_MEDIAN | メディアンフィルタ | 非対応 |
CV_BILATERAL | バイラテラルフィルタ | 非対応 |
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