メディアンフィルタ

平滑化フィルタでは注目画素の周辺画素の輝度値を平均し、ノイズを除去していましたが、画像の輪郭もボケてしまう欠点がありました。それに対し、メディアンフィルタでは周辺輝度値の大きさを順に並べ、メディアン(中央値)を注目画素に置き換えることでノイズを除去します。
特に周辺画素の輝度値よりも大きく異なるノイズ(ゴマ塩ノイズとかスパイクノイズという)を除去するのに効果を発揮します。

 

メディアンフィルタ処理前 メディアンフィルタ処理後

輝度値の3D表示

輝度値の3D表示

 

処理の詳細


 

注目画素(画像中央の輝度値165の部分)周辺の輝度値を取得します。
61、96、41、57、165、34、24、30、31

 

この輝度値を順番に並べます。

 

24、30、31、34、41、57、61、96、165

 

並べた輝度値のメディアン(中央値)の41で輝度値165を置き換えます。

この処理を全画素について行うと、ノイズを除去することができます。

 

 

ただし、平滑化処理に比べ、処理が重い...

 

もう少し具体例でいうとこんな感じ

【メディアン処理前】

 

【メディアン処理後】


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画像処理フィルタ一覧、比較

各種、画像処理を下記に示します。
処理の名前の部分にリンクが張ってあるものは、より詳細な説明がありますので、そちらを参照願います。

 

処理前 処理後
二値化Pタイル法判別分析法(大津の二値化)
移動平均フィルタ(カーネルサイズ7×7)
ガウシアンフィルタ(カーネルサイズ7×7)
メディアンフィルタ(カーネルサイズ7×7)
ソーベルフィルタ
Canny edge detection
細線化
ガンマ補正
アンシャープマスキング
バイラテラルフィルタ
膨張
収縮
オープニング
クロージング
トップハット
ブラックハット(ボトムハット)
ラベリング
色変換(色相抽出)
疑似カラー

 

 

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