【Word/Excel】4×4以上の行列の入力方法

Word2007、Excel2007以降では数式エディタも数式ツールとして少し使いやすくなりましたが、行列を入力するとき、標準的には3×3までの行列しか表示されていません。

 

4×4以上の行列を入力する場合は以下のようにします。

 

まず、 数式ツール→かっこ より行列のかっこを表示します。

 

 

次に 数式ツール→行列 でとりあえず3×3の行列を表示します。

 

 

次に行列のどれか1の四角(□)を選択し、マウスの右ボタンをクリックします。

 

 

すると、挿入というメニューがあるので、挿入を選択し、次に表示される

 

前に行を挿入
後に行を挿入
前に列を挿入
後に列を挿入

 

のいづれかを選択し、行、もしくは列を挿入します。
次の例を列を挿入した様子

 

 

同様にして行を挿入すると、

 

 

となり、4×4以上、いくらでも?追加する事が可能です。

 

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グラフ(関数)の拡大縮小、平行移動

拡大、縮小

XとYであらわせる関数

 

 

X軸方向に SxY軸方向に Sy 倍の拡大縮小すると

 

 

となります。

(拡大の場合、Sx,Syは1以上、縮小の場合、Sx,Syは1以下となります。)

 

回転移動

関数 f(X,Y)を原点周りにθ度回転すると

 

 

となります。

 

平行移動

関数 f(X,Y)をX軸方向に TxY軸方向に Ty だけ平行移動すると

 

 

となります。

 

拡大縮小してから平行移動した場合は

 

 

となります。

 

考え方

グラフ(関数)を拡大、縮小、回転、平行移動するときに、実際にX、Yの値の変換は全て逆!つまり

 

拡大の場合 縮小
θ度回転の場合 -θ度回転
+方向へ移動の場合 -方向へ移動

 

の処理をしています。
何だかとっても違和感がありますが、グラフ(関数)を移動していると思うのではなく、グラフ(関数)はそのままに、XY軸を変換していると思うと、少しはしっくり来るでしょうか...

 

 

また、拡大縮小、回転、平行移動を同時に行う場合は、変換の順番に注意が必要です。

行列の計算と同じように、計算の順番が異なると計算結果も異なります。基本的には

 

拡大縮小 ⇒ 回転 ⇒ 平行移動

 

の順番で変換を行うのが、一番よいでしょう。

もちろん、分かっていて別の順番で変換するのは構いません。

 

具体例

半径1の円の式、グラフは

 

 

となり、このグラフをX軸方向に Sx 、Y軸方向に Sy 倍の拡大縮小すると

 

となります。

 

式を変形すると楕円の公式そのものとなります。

 

 

さらにX軸方向に Tx 、Y軸方向に Ty だけ平行移動すると

 

 

 

となり、円のグラフを拡大縮小、平行移動することで楕円の一般式となります。

 

応用例

2点を通る直線の式を、グラフの平行移動の考え方を用いて求めます。

 

2点を通る直線の式は

 

 

より、よくある直線の式の解き方は、XとYに2点の座標を代入して、2つの式を作成し、連立方程式を用いて、未知数の  と  を求めると思います。

 

しかし、直線の傾き  はグラフを見て分かる通り、(Yの増分)/(Xの増分)であるから

 

 

となり、あとは切片の  を求めるだけになります。

 

ここで、少し見方を変えて、原点を通る傾き  のグラフを下図のように

原点(0,0)から点(X1、Y1)へ平行移動します。

 

 

これを式であらわすと

 

 

となり、直線の式を求めることができます。
この式をそのまま覚えている方もいると思いますが、グラフの拡大縮小、平行移動の
考え方は汎用的に使うことができ、応用範囲がとても広がります。

 

他にも

Y = sinθ

 

という波形に関して、

 

Y軸方向の拡大率は振幅
θ軸方向の拡大率は周期
θ軸方向の平行移動は位相のズレ

 

というように、置き換えて考えることもできます。

 

このように考えるようになると、高校時代に一生懸命覚えたけど、すぐに忘れてしまうこのへんの公式↓

 

sin ( – θ ) = – sin θ cos ( – θ ) = cos θ
sin ( 90°+ θ ) = cos θ sin ( 90°- θ ) = cos θ
cos( 90°+ θ ) = – sin θ cos ( 90°- θ ) = sin θ
sin ( 180°+ θ ) = – sin θ sin ( 180°- θ ) = sin θ
cos ( 180°+ θ ) = – cos θ cos ( 180°- θ ) = – cos θ

 

は全て拡大縮小、平行移動として考えることが出来ます。

 

例えば sin ( 90°- θ ) は sin ( -(θ – 90°) ) と書きかえると

sin波形をθ方向に-1倍(Y軸に対して対称移動)してから、+θ方向に90°平行移動すれば良い事が分かります。

 

最初に手元にsin波形を描いておけば、変換後、どのような波形になるのか?は見ればわかりますよね?!

 

 

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標準偏差

標準偏差とは?

標準偏差(Standard Deviation【略】SD)はデータの散らばりぐらいを示す値で σであらわされます。
測定誤差やノイズなどの評価値として用いられます。

 

標準偏差(大) 標準偏差(小)
データ
ヒストグラム

標準偏差の計算

標準偏差は各データを、データの平均値をとすると

を分散といいます。分散の平方根

が標準偏差となります。

この式で数学的には問題は無いのですが、式を見ても分かるように全データから平均値を求めてから各データとの差を求めるため、プログラム的には全データを2回参照することになるため、あまりよろしくありません。

ここで平均値

で求まることから、分散の式は

となり、この式を用いて分散、標準偏差のプログラムを作ると、全データを1回の参照で済むので、より効率的になります。

ポイント!!

分散 = 2乗の平均 - 平均の2乗

標準偏差 = 分散の平方根

正規分布

下図のように、平均値付近にデータの出現頻度が集中し、頻度に偏りが無く、平均値に対して左右対称で、平均値から遠くなればなるほど頻度が少なくなる状態を
「正規分布にしたがう」といいます。

 

この頻度を関数であらわすと

となります。
正規分布はガウス分布とも呼ばれ、画像処理のフィルタ処理にも使われます。

正規分布にしたがう場合のデータは下図のような割合で分布します。

この特性から、測定器の測定精度やカメラで撮影した画像のノイズレベルなどにおいて1σや3σなどであらわされる場合があります。

 

実際に標準偏差を用いる場合の注意点についても以下のページにまとめましたので、合わせてご覧頂けると幸いです。

標準偏差計算の注意点

 

まとめ

標準偏差の計算は、計算の式を暗記しようとするのではなく、計算の方法を言葉で覚える事をおススメします。

そうすると、必然的に標準偏差が何を計算しているのか?理解できるようになると思います。

分散はデータと平均の差の二乗の平均

分散の平方根が標準偏差

分散の計算のプログラムは

分散 = 2乗の平均 - 平均の2乗

で求める。

 

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コンピュータビジョン 最先端ガイド 1、2、3

画像処理系の学会などに参加すると、AdaBoostなどこの本に出てくるキーワードがたくさん出てきます。
学会に参加している間は、何も分からず聞いている場合もあるのですが、そんな今時なアルゴリズムが解説されている、数少ない本だと思います。
ただ、難しめの数式がずらずらと並んでいるので、ちょっと難しい。

 

難しいので無駄になるかも?しれませんが、2000円と安いので、買ってみるのもいいかもしれません。
私はとりあえず、全部持ってます。

 

目次

コンピュータビジョン最先端ガイド1

 

第1章 レベルセット法とその実装法について 倉爪 亮(九州大学)

1.はじめに
2.Active Contour Modelとは
3.Snakesの理論と実装
4.Level Set Method
5.Level Set Methodの高速な実装法
6.まとめ
A.Level Set Methodの実装例

第2章 グラフカット 石川 博(名古屋市立大学)

1.はじめに
2.エネルギー最小化
3.グラフカット概観
4.グラフとその最小切断
5.グラフカットによる大域最小化
6.グラフカットを使った近似最小化
7.グラフカットの応用
8.むすび

第3章 パーティクルフィルタとその実装法  加藤 丈和(情報通信研究機構)

1.はじめに
2.時系列フィルタの概要
3.カルマンフィルタ
4.パーティクルフィルタ
5.パーティクルフィルタを用いた追跡
6.パーティクルフィルタの実装
7.まとめ
A.サンプルプログラム

第4章 テンソルと多視点幾何  佐藤 淳(名古屋工業大学)

1.はじめに
2.テンソルの基礎
3.幾何学的拘束とテンソル
4.多視点幾何
5.高次元空間における多視点幾何
6.多焦点テンソルの計算に必要な最小点数
7.多焦点テンソル間の関係
8.多視点幾何の縮退
9.多焦点テンソルの計算法
10.まとめ

第5章 AdaBoost 三田 雄志(東芝)

1.はじめに
2.2クラスを識別できるだけで役に立つのか?
3.AdaBoost
4.訓練誤差の性質
5.汎化誤差の性質
6.まとめ

 

コンピュータビジョン最先端ガイド2

 

第1章 「物体認識のための画像局所特微量」 藤吉 弘亘,山下隆義

1.一般物体認識
2.Scale-Invariant Feature Transform(SIFT)
3.物体検出に有効な特徴量
4.まとめ
A.第二世代の特徴量の実装例

第2章 「ミーンシフトの原理と応用」  岡田 和典

1.はじめに
2.ミーンシフトの原理
3.ミーンシフトの理論
4.ミーンシフトの利点と欠点
5.理論的拡張
6.ミーンシフトの応用
7.むすび

第3章 「カーネル情報処理入門 ―非線形の魅惑―」 前田 英作

1.はじめに
2.線形から非線形へ
3.カーネル関数
4.ベクトルデータに対するカーネル法(Ⅰ)
5.ベクトルデータに対するカーネル法(Ⅱ)
6.構造化データに対するカーネル法
7.まとめと数学的補足
8.より深い理解のために

第4章 「画像処理とコンピュータビジョンのためのGPU」 ノジク・ヴァンソン,石川 尋代,ドゥソルビエ・フランソワ

1.はじめに
2.コンピュータグラフィックスの基礎
3.GLSL(OpenGL Shading Language)
4.Shaderプログラム
5.画像処理
6.幾何学的処理
7.コンピュータビジョン ツール
8.Virtual Reality
9.General Purpose GPU(GPGPU)
10.How to start
11.まとめ

 

コンピュータビジョン最先端ガイド3

 

1章 バンドルアジャストメント

1.はじめに
2.バンドル調整の概要
3.最小化のための数値計算
4.バンドル調整と統計的推測
5.ゲージの自由度
6.逐次計算と再帰的計算
7.おわりに

2章 ICPアルゴリズム

1.はじめに
2.ICPアルゴリズム
3.派生ICPアルゴリズム
4.おわりに

3章 Bag-of-Featuresに基づく物体認識(1) - 特定物体認識 –

1.まえがき
2.処理の流れ
3.特徴抽出
4.画像表現
5.索引付けと照合
6.その他の工夫
7.検証
8.特定物体認識を作ってみる
9.むすび

4章 Bag-of-Featuresに基づく物体認識(2) - 一般物体認識 –

1.はじめに
2.一般物体認識とは?
3.局所特徴量とbag-of-features
4.分類手法
5.特徴統合による分類
6.対象位置の検出とコンテキストを利用したシーン認識
7.データセット
8.おわりに

5章 最近傍探索の理論とアルゴリズム

1.はじめに
2.最近傍探索問題
3.最近傍探索アルゴリズム
4.近似最近傍探索アルゴリズム
5.次元の呪縛を解くために
6.まとめ

6章 大規模確率場と確率的画像処理の深化と展開

1.はじめに
2.画像生成モデルと大規模確率場
3.ノイズ生成モデルとベイズ推定
4.確率伝搬法
5.情報統計力学と統計的性能評価
6.統計的機会学習理論を用いた確率的画像処理
7.おわりに

 

光学部品/カメラバイヤーズガイド

マシンビジョンで使われるFA用のレンズ、照明、キャプチャボードなど紹介します。

 

ラインセンサ用レンズ

ニコン Fマウントレンズ
栃木ニコン 高性能、高精細ラインセンサ用レンズ
Fマウント、M72マウントなど
ラインセンサ用レンズとしては超高性能
ペンタックス Fマウント、Kマウント、Cマウントレンズなど
シグマ Fマウント、Kマウントレンズなど
タムロン Fマウント、Kマウントレンズなど
シュナイダー 高精細ラインセンサ用レンズ
京セラ Fマウント、M72マウントなど

 

Cマウントレンズ

ミュートロン Cマウント、M72レンズ、M42レンズ、テレセントリックレンズ
杉藤 Cマウントレンズ
ヴイ・エス・テクノロジー Cマウント、M72レンズ、テレセントリックレンズ
オプトアート Cマウントレンズ、テレセントリックレンズ、
ハロゲン、メタルハライド照明、ライトガイド、
LED照明などなど
東京パーツセンター Cマウントレンズ、近赤外用レンズ
興和オプトロニクス Cマウントレンズ、Fマウントレンズ

 

照明

シーシーエス LED照明
シマテック LED照明
1つのLED照明でローアングルから通常のリング照明までをカバーした
ドーナツ形状の「マルチライティング」が特徴的。
日進電子 LED照明、ストロボ光源
京都電機器 LED照明、高周波蛍光灯
電通産業 高周波蛍光灯、LED照明
レボックス LED照明
ラインセンサ用として、3Mを超えるシームレスな照明もあり。
アイテックシステム LED照明
比較的安価。通販サイトもあり。光ショップ

 

カメラ

アバールデータ 近赤外カメラ、ハイパースペクトルカメラ
Teledyne DALSA ラインセンサ(モノクロ、カラー(3ライン、3CCD))
TDIカメラ、HS Linkカメラ
エリアセンサ(モノクロ)、GigEカメラ
ほぼ全てアンチブルーミング機能付き
オムロンセンテック エリアンセンサ、ラインセンサ
CameraLink, CoaXPress, Opet-C:Link,GigE, USB
日本センサリデバイス(NED) ラインセンサ(モノクロ、カラー(3ライン))
高速CMOSラインセンサ
竹中システム機器 ラインセンサ(モノクロ、カラー(3ライン))
エリアセンサ(モノクロ、カラー)
東芝テリー ラインセンサ(モノクロ、カラー(3ライン))
エリアセンサ(モノクロ、カラー)
ソニー エリアセンサ(モノクロ、カラー)、
インテリジェントカメラ
日立国際電気 エリアセンサ(モノクロ、カラー)
Adimec エリアセンサ(モノクロ、カラー)
CameraLink、Geg-E、CoaXPress
e2v ラインセンサ(モノクロ、カラー(3ライン))
Basler エリアセンサ、ラインセンサ
CameraLink、Gig-E
JAI ラインセンサ(モノクロ、カラー(3CCD、4CCD))
エリアセンサ(モノクロ、カラー(Bayer、3CCD))
cis エリアセンサ(モノクロ、カラー(Bayer、3CCD))
フローベル エリアセンサ(モノクロ、カラー)
センサーテクノロジー エリアセンサ(モノクロ、カラー)
IDT エリアセンサ(ハイスピード)
アプロリンク エリアセンサ(モノクロ、カラー)

 

キャプチャボード

アバールデータ 画像入力ボード(エリアセンサ、ラインセンサ、カメラリンク、
アナログ、デジタル)
10TapCameraLink対応品、FPGA処理ボードなどもあり。

大人の事情により、一社のみの紹介です。って、私の会社だから...

 

その他

ミスミ カメラ、照明固定用ブラケットなど
エドモンド レンズ、ミラー、光学ベンチなど
光学界のミスミ的存在。ほとんど揃います。
シグマ光機 光学部品(レンズ、ミラー、プリズムなど)
精密ステージ、ハロゲン、メタルハライド光源、ライトガイド
モリテックス Cマウントレンズ、テレセントリックレンズ、
ハロゲン、メタルハライド照明、ライトガイド、LED照明などなど
品揃え豊富
エス・エフ・シー カメラ、照明スタンド
ケンコー 各種レンズフィルタなど
F-Cマウントアダプタなどもあり。
SUS アルミフレーム、リニアアクチュエータなど
ラインセンサの撮影システムを組む時に安価に組むことができます。

 

お問い合わせについて

本ページは会社とは関係なく非公認なのですが、公知ではあるので、キャプチャボードをご検討の場合、レンズやなども含めてご質問などありましたら、弊社の問い合わせページ製品についての問い合わせはよりお問い合わせ下さい。

「イメージングソリューションというHPを見たのですが...」と言って頂けると、話が早いかも?しれません。

 

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